IELTSのリスニング対策する際にどんな勉強法で進めていいかわからない、そもそも今のやり方が正しいかわからないなど疑問に思ったことはありますでしょか。
今回は私が実際にIeltsリスニングで6.5を取得するまでにやった勉強法をご紹介します。
この記事は、まだIELTSで6.5に達していない方、これから6.5を目指す方、あるいはリスニングの基本的な勉強方法を知りたい方にお勧めです。
今回の記事を読むことで得られること:
- リスニング力を上げる基本的な学習方法
- Ieltsリスニングテストで6.5取得するまでの勉強法
私は実際にこれからご紹介する学習方法でIELTSリスニングでスコア6.5取得することができました。
IELTSリスニングの採点方式
前提として、リスニングのスコア6.5にどれくらいの正答数が必要なのか見ていきましょう。
ご存知の方がほとんどだと思いますが、IELTSのリスニング問題では合計で40問あります。下記の表のように正答した数でスコアが決まります。
正答数 | スコア |
---|---|
39-40 | 9.0 |
37-38 | 8.5 |
35-36 | 8.0 |
32-34 | 7.5 |
30-31 | 7.0 |
26-29 | 6.5 |
23-25 | 6.0 |
18-22 | 5.5 |
16-17 | 5.0 |
6.5を取得するには約7割前後正答すればよいということになります。
IELTSリスニング問題で自分のレベルを知る
まず、いきなり参考書や問題を解いて学習する前に自分のレベルを知ることが重要です。
理由は、自分の現在のレベルを知ることで、自分に合った参考書や、強み弱みの部分が明確にできるからです。
対策を始める前に下記の2点を意識してみてください。
1 IELTSの本番形式の問題を解く:一度リスニングの問題を解いて、自分の強み弱みがどの部分にあるのか明確にする必要があります。また、実際にIELTSのリスニング問題を解き、テスト形式を一通り理解してください。問題を解いた後は、採点をして自分の正答率を把握してみてください。
自分の正答数とスコアを照らし合わせてどこのレベルにいるのか把握しましょう。
2 次に自分のレベル合った参考書を見つけて学習していきましょう:一般的には6~7割ぐらい理解できる問題集が良いといわれてます。あまりにも理解ができなく難しすぎる参考書は避けましょう。選んだ参考書を一通り解き何度も音読やディクテーションをして復習していきましょう。学習の仕方は、後ほどお話します。
参考書に関して、特にIELTS対策のものを選ぶ必要はないです。実際に自分が対策しているときは、英検やTOEFLの参考書も使って学習しておりました。ただ、IELTSのテスト形式になれるという目的であれば、IELTSに特化した参考書を活用しましょう。
リスニング力を上げる具体的な2つの勉強法
ここからは具体的にIeltsリスニングで6.5取得するまでに行った勉強法をご紹介します。
大きく分けて2つの勉強法をご紹介できればと思います。1つ目が、ディクテーションといわれるものです。2つ目が音読で行うオーバーラッピングとシャドーイングといわれるものです。
1ディクテーションで正しい音を聞き取る
ディクテーションとは、音声で聞き取った英語の文章をそのままノートに書き取ることです。
結論:ディクテーションは効果があります。
ディクテーションをやる利点としては大きく3つあります。
1単語の発音やリエゾンなど正しい音を聞き取れるようになる。
2聞き取れない原因を発見できる。
3リスニング力が向上する。
1発音やリエゾンなど正確な音を聞き取れるようになる
ディクテーションでは聞き取った英語の音声をそのまま文字に書き起こします。
一つの文章をわかるまで何度も聞いていき、わからないものは推測でもいいので文字に起こします。
実際の解答と照らし合わせて、自分が聞き取れなかった文章や単語を確認することで、正確な発音やリエゾンが理解することができます。
聞き取れなった部分を何度も繰り返し聞いて復習することで正確な発音を理解でき、聞き取れるようになります。
2聞き取れない原因を発見できる
ディクテーションを行うことで、自分がなぜ単語やイディオムを聞き取れないのかの原因を見つけることができます。
実際に聞き取れなかった単語は見たことあるけど発音がわからなかった、聞いた単語は全く見たことがなかったなど自分の弱点を見つけることができます。
以前に学習したことがあるけど聞き取れなかった場合は発音が理解できてなく、見たことも聞いたことない単語の場合は単語力が足りていないことになります。
実際にディクテーションを行うことで聞き取れなかった根本的な原因を知ることができます。
3リスニング力の向上
先ほど説明したように、ディクテーションをすることで単語の発音や、つながりの音を聞き分けられるようになります。また、なぜ聞き取れなかったのか、聞き取れたけど実際の音声とは違う単語だったなど間違えた原因や自分の弱みを知り、課題を克服することで英語力向上につながります。
さらに、ディクテーションでは聞き取った音を一時的に記憶して書き取る作業を行うため、リテンション(記憶を保持すること)を鍛えることができます。聞き取る→一時的に記憶保持→書き取るといった作業になります。
なので、ディクテーションを繰り返し行うことで、記憶力が鍛えられ、聞いた音声を簡単に思い出す能力が身につきます。
以上により、ディクテーションをすることでリスニング力を向上させることができます。
ディクテーションのやり方4ステップ
前提として冒頭でもお伝えした通り、自分に合った教材を選びましょう。自分に合ったものとは、大体6~7割くらい聞き取れるぐらいのものがおすすめです。 全く理解できない教材は避けましょう。そして5分以上の長い問題は避けた方がいいです。理由は、始めたばかりのころは復習すること自体がかなり大変であり、慣れないうちは挫折してしまうからです。
1.音声を聞いて問題を一通り解いてみる(採点もする。その際にスクリプトはみないでください。)
2.採点まで終わったら、初めから音声を流して、一文や節で区切って音声を止め書き取る(単語単位で区切っても繋がった音や文法の形を理解することができないので避けましょう)。
わからない場合は何度も聞きなおし、それでもわからない場合は予測でもいいので書く。そうすることで実際に自分がどのように聞こえていたのがわかるからです。
3.一通り終わったら、回答のスクリプトと照らし合わせ間違った箇所を確認します。その時なんで聞き取れなかったのかの原因を確認します。例えば、読んで意味が理解できて聞き取れなかった場合は、発音のつながり、アクセント、音声のスピードなどに問題があります。あるいは、読んでも理解できない場合は、文法や単語に問題があります。
4.再度音声を聞き、間違った箇所を何度も復習する(次にご紹介する音読に移ってください)。
2音読でリスニング力を向上させる
次に音読学習に関してご紹介できればと思います。音読に関してはリスニング力向上につながるのでとても重要です。大きく分けて2つご紹介します。
オーバーラッピング
オーバーラッピングとは、流れてくる英語と同時に発音して読んでいくトレーニングです。もう少し具体的に言うと、スクリプトを見ながら音声に重ねて音読していくことです。
オーバーラッピングの効果としては、正確な発音やアクセントを見分けられることや、音声変化の理解をすることができます。
やり方としては次の2ステップです。
1聞き取れない箇所を特定(ディクテーションを行った場合はやらなくてよいです)。
・音声を聞いて聞き取れない部分を明確にする。
・聞き取れなかった部分を5回ほど聞いて理解できるとこまでやる。
・その後スクリプトを見てできなかったとこを確認して、なぜ聞き取れなかったかを明確にする。
・聞き取れなかった部分、単語やイディオムを調べて再度音声を聞いてみる。
2スクリプトを見ながらオーバーラッピング
・スクリプトをみて、初めから最後まで音声に合わせて音読していきます。
・音読する際は必ず音声の発音をまねして音読してください。理由は、正確な発音、アクセント、抑揚などが理解できるからです。
2のオーバーラッピングに関しては合計で10~15回ほど繰り返して復習するようにしましょう。
シャドーイング
次にシャドーイングに関してご紹介できればと思います。
シャドーイングとは、音声の後に1~2秒ぐらい遅れて音声のまねをして音読をしていくことを言います。オーバーラッピングとの違いはスクリプトを見ないで、音声だけで行いかつ遅れて音読をしていきます。なので、シャドーイングではスクリプトを見ずに音声を追いかける形で音読をしていきます。
例えば、
音声: I’m going to explain a little bit about how this application works.
自分: I’m going to explain a little bit about~
のような感じで音声に対して少し遅れて音読していきます。
結論としてシャドーイングはやる価値があります。理由は下記の2つの能力を磨けるからです。
1音声知覚:聞こえた音声を単語やフレーズとして認識する能力です。例えば、単語の”probably”を聞いて単語として認識することです。
2意味理解:聞いた音声を自分が持っている語彙、文法、発音などの知識を活用してどんな意味なのかを理解することです。例えば、”probably”ときいて、”たぶん”っていう意味だな、と理解することです。あるいは、
”I came across him”、”cameだから過去形になって、彼に出くわした”という意味だな、と理解をすることです。
なので、リスニングのプロセスとしては、1)聞こえた音声を単語やイディオムとして認識する→2)自分の脳にある知識を活用して聞き取った単語の意味を理解する。という流れになります。
リスニング力ができるようになるメカニズムをもう少しわかりやすく説明します。
リスニングができない人の場合は、1(音声知覚)に脳のワーキングメモリー(一時的に情報を保持して、処理するちから)を多く使ってしまっているからです。1(音声知覚)にワーキングメモリーを使いすぎて、2(意味理解)に使うエネルギーがなくなってしまうからです。
母国語を無意識に聞き取れるメカニズムとしては、1(音声知覚)を無意識に行い、残りのエネルギーを2(意味理解)に使うことが出来るからです。
なので、シャドーイングを行うことで、1(音声知覚)と2(意味理解)を鍛えることができ、結果的に英語の音声を理解することができてリスニング力の向上につながります。
シャドーイングのメリットとしては下記になります。
- 単語や文のつながりにおける正確な発音を理解して発音を改善できる
- 自然に英文を理解することができる
- 聞き取れない単語や発音などを明確に知ることができる
- リスニング力の向上
シャドーイングの学習、復習回数に関しては、合計で10~15回ほどで問題ないです。
なので、一回目の学習で5回→一回目の復習で5回→2回目の復習で5回のようなイメージです。
オーバーラッピングとシャドーイングどちらを学習すべきなのか
結論、自分のレベルに合った学習方法をお勧めします。
それぞれ実践できれば理想ですが、自分のレベルに合わせて実践していただければと思います。
対象者としては下記のようになります。
- 英語が初心者から中級者の方(IELTSでいうと6.0未満の方)
- リスニングにあまり慣れていない
- 発音やリズム、アクセントなど正しく身に着けたい
- 英語が中級者から上級者の方(IELTSでいうと6.0以上の方)
- 発音やアクセントを正しく理解したい
- リスニングを自然に聞き取り理解できるレベルにしたい
- リスニング力を向上させたい
まだ、リスニング力にあまり自信がない場合はオーバーラッピングから始めることをお勧めします。
理由は、そこまで高度なスキルは必要なく、続けることが出来るからです。
ある程度リスニング力は自信があり、中級レベル以上の方はシャドーイングを行うことをお勧めします。
一定以上のリスニング力、単語、発音の知識があるので問題なくできると思います。
逆にシャドーイングに関していうと、一定のリスニング力がない状態や聞き取ることに慣れていない場合、間違った発音で行ったり、うまく聞き取れずやる気の低下につながってしまうのであまりお勧めはしないです。
なので、自分のレベルに合った学習方法で勉強していきましょう。
まとめ
今回ご紹介したIeltsリスニングの勉強法に関していかがでしたでしょうか。今回ご紹介させていただいた内容を下記にまとめさせていただきました。
1 IELTSリスニングの採点方式
2 IELTSリスニング問題での自分のレベルを知る
3ディクテーションで正しい音を聞き取る
ディクテーションのやり方4ステップ
4音読でリスニング力を向上させる
オーバーラッピング
シャドーイング
5オーバーラッピングとシャドーイングどちらを学習すべきなのか
IELTSリスニングの勉強の仕方や進め方に関する疑問は解消できたでしょうか。
いきなり毎日やることはハードルが高いと思うので、少しずつ習慣化して勉強法を身に着けていきましょう。
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