この記事を読んでいただいている皆さんはすでにIELTSライティングの学習をしているかと思います。しかしながら、勉強をしているがなかなかスコアが上がらない、何から手を付けていいかわからない、そもそも勉強法が正しいのか、など悩んだことはありますでしょうか?
今回は、上記のような悩みを解消するために、私自身が独学でIELTSライティング6.5を取得した勉強法をご紹介できればと思います。また、実際に使った参考書も紹介させていただければと思います。
- ライティングで6.5獲得する勉強法がわかる
- 学習においてよくある失敗と解決策がわかる
- 6.5取得に必要な参考書を知れる
- テスト直前でできる対策やテクニックを知れる
IELTSライティングの採点基準
すでにご存じの方もいると思いますが、ライティングの採点基準を改めて知っておくとよいです。採点項目がわかれば何を改善したり学習すべきが見えてきます。下記が採点基準になります。
- Task Achievement(Task1) / Task Response(Task2)(課題達成度)
・Task1:問題で求められている情報が文章に含まれているか。
・Task2: 問題の問いに対して正しい回答ができているか。主張や意見を明確に述べ、十分に説明・例を示しているか?具体的な根拠があるか。 - Coherence & Cohesion(一貫性とつながり)
- Lexical Resource(語彙の豊かさ)
- Grammatical Range & Accuracy(文法の多様性と正確性)
*参照:IELTS公式サイト
大きく分けて4つの項目があります。課題達成度はタスク1と2で内容が異なりますが、問題に対して適切な回答ができているかどうかが採点されます。それ以外は幅広い語彙力と正しい文法が使えているかどうか、文章が論理的で一貫しているかどうかが項目になります。
また、IELTSライティングのスコア6.5の特徴を確認できればと思います。下記の内容を満たしていれば6.5に到達できます。
評価基準 | 6.5の特徴 |
---|---|
Task Achievement | 問題には適切に答えているが、一部説明不足や説得力に欠ける点がある |
Coherence & Cohesion | 構成は明確だが、一部論理のつながりが弱い部分がある |
Lexical Resource | 語彙の幅はあるが、不自然な単語や軽微なコロケーションのミスがある |
Grammatical Range & Accuracy | 文法のバリエーションはあるが、時々ミスがあり、特に複雑な文で間違える |
ある程度問題に回答で来ていて幅広い語彙や文法を使って構造的にかけているが、細かいミスがそれぞれの評価項目で見られるような感じです。
ライティング6.5を取れない原因とよくある失敗
IELTSライティングで6.5を取得できない原因とありがちなミスを説明できればと思います。自分自身もライティングの勉強をしているときに、気づかずに学習を続けて失敗してしまった経験があるので是非共有できればと思います。下記の失敗を直したことでスコア6.5につなげることができました。
文法の細かいミスを無視して勉強を続ける
型のテンプレートだけを覚える
基礎的な単語だけを使って文章を作る
Task1とTask2の時間の使い方を間違える
基礎ができてないのにとりあえず問題を解く
上記のような失敗を避けていければと思います。
次の章から、上記の課題を解決する学習法とその他勉強法をご紹介していければと思います。
基礎的なライティングの勉強をする【初級編】
これから実際にIELTS ライティングで6.5取るまでに実践した勉強法をご紹介できればと思います。基礎的な部分もありますが、基礎ができていなければ正しい文章を作ることや適切な回答をすることができずスコアを上げることが難しくなってきます。逆に基本的な作文能力があれば応用に生かすことはすぐにできるのでしっかりと学習することをお勧めします。
幅広い単語の習得をする
IELTSライティングの勉強をする際に単語学習はとても重要です。語彙やイディオムがわからなければ文章を作ることが難しくなってきます。また、基礎的な単語だけではなく、上級レベルの単語の習得も重要になってきます。理由は、採点項目に幅広い語彙が使えるかどうかがあり語彙の豊かさを評価されるからです。幅広い語彙を使えるようになることでライティングでスコア6.5以上を獲得することが出来るようになります。
実際に使う参考書としては、IELTSの公式単語集を一冊やれば問題ないです。自分自身は、初めTOEFLの単語帳を扱っており、それだけでも問題なく上級レベルの単語はカバーされていました。IELTSに特化した単語帳を一冊完璧にすることをお勧めします。
文法を完璧にする
次に重要なこととして基本的な文法や構文を理解することです。正確な正しい文章を作るためには文法を理解することは必須になってきます。文法に誤りがあるとライティングの試験では減点されてしまいます。なので、文法を完璧に習得することは重要です。
勉強方法としては、文法の参考書を1冊使って自分がわからない部分だけ学習すれば問題ないと思います。全く英語の勉強をしたことがないと0からやる必要がありますが、この記事を読んでる方は少なくとも英語学習をしたことがあると思いますのでその必要はないと思います。
実際に私が使っていたものとしては下記の参考書になります。
内容としては、文法の全体像を網羅しており、細かいニュアンスから例題まで解説してありますので、学習書としてはもちろんですが、辞書としても使用できます。レベルとしては基礎的から上級までであり、文法という側面ではIELTSの対策は十分にできます。
おすすめの使用方法としては、辞書みたいな感じで自分が理解できていないあるいは間違えた文法をその都度調べて学習していきます。この一冊あればIELTS対策はもちろんですが、英語学習における文法の最上級まで学べることが出来るのでとてもお勧めです。参考にして頂ければと思います。
IELTS対策の教材を活用して勉強する
基礎的な部分が習得出来たら、IELTSライティングに特化した参考書を使って対策をしていきます。ライティングはタスク1とタスク2に分かれているのでそれぞれの問題を理解して解いてこつをつかんでいきます。
対策する際に重要なのが、冒頭でも述べた評価項目の内容でもある、ライティングのタスクに対する正しい回答ができているか、自然な論理展開ができているか、幅広い表現を使えているかどうかなどがあります。参考書を1冊解ききって内容を理解できれば、問題の特徴や解き方、あるいはアカデミックにおける表現などが理解できると思います。なので、まずは参考書を1冊終わらすことをお勧めします。
自分が実際に使っていたものは下記の参考書になります。
こちらでは、ライティングで出題される問題の特徴の解説から例題、回答例の紹介、文章の書き出し、本文、締めかた、便利な英語表現などの紹介がされていて対策としては非常に十分な内容になっています。他の参考書で学べる内容が凝縮されていて非常に濃い内容になっています。
こちらの参考書を解き終わったら、後ほど紹介する練習問題を繰り返し解いていけば簡単にスコア6.5取得することが可能です。 是非、参考書の方をチェックしてみてください。
高得点取るための英語表現を覚える
冒頭でも述べたように、IELTSライティングで6.5以上取るためには幅広い英語表現を使う必要があります。なので、基本的なイディオムや熟語だけではなく上級レベルの表現を使いこなせるようにしておきたいです。
例えば、many→numerous, cause→ trigger, important→ play a pivotal role in のような基礎的な表現を使う代わりに上級表現を使えれば高評価されます。
学習方法としては、参考書で学ぶのももちろんですが、問題を解いて採点する際に自分の回答の中に上級表現にできたものはないか確認してその都度学んでいくことも良いと思います。別の記事でIELTSライティングタスク2で使える様々な表現をご紹介しているので気になる方はチェックしてみてください。
何度も問題を解くたびに頻繁に使う表現などが出てきて、最低限覚えておきたい表現は学習できると思うので練習問題をたくさん解くことをお勧めします。
ライティングの問題を解いて対策をする【実践編】
これまで基礎的な学習方法に関してご紹介してきました。ここからは、実践編で実際に本番形式の問題を解いて練習してきます。具体的な内容をご紹介できればと思います。
練習問題を繰り返し解く
基礎的な部分の学習ができたら、後は本番同様の練習問題を解いていくだけです。IELTSライティングでは幅広いテーマの中から問題が出題されるので、色々な問題を解くことでそのテーマに必要な語彙や表現、あるいは知識などが学べて身に着けることができます。テーマに関しては、教育や環境、健康あるいは経済といった様々なトピックがあります。
また、タスク1とタスク2では問題形式が違い、複数の問題タイプがあるので全て網羅できるように問題を解いていきましょう。問題形式としては下記のようなものがあります。これらをすべて一通り解いてどの問題が出ても対応できるようにしましょう。
Task1の問題形式 | Task2の問題形式 |
---|---|
グラフ(棒グラフ、折れ線グラフ、円グラフ) | 意見(Opinion Essay) |
表(データを比較) | 議論(Discussion Essay) |
地図(変化の説明) | 利点・欠点(Advantages & Disadvantages Essay) |
プロセス図(工程や仕組みの説明) | 問題&解決策(Problem-Solution Essay) |
– | 二者択一(Direct Question Essay) |
また、復習がとても大切なので問題を解いて終わりではなく、時間内に解けたのか、単語や文法のミスをしていないか、もう少し違うイディオムや表現を使えた部分はないかなど詳細に見直しをして改善していきましょう。
AIや添削サービスを活用して効率的に学習
独学でライティングの問題を解いて採点することが大変な時はAIであったり添削サービスを活用することで効率的に学習することができます。最近ではAIが急速に発展していて自動で文法や単語ミスなどの指摘をしてくれるものがありますので使うことをお勧めします。AIだけだとアカデミックに適した回答ができているかどうかや、AI自体に使い慣れていないという方は添削サービスを使うことも良いと思います。
私自身はChatgptやPerplexityなどのAIを活用して自分の作文を添削してました。
例えば、Chatgptのコマンドプロンプトに自分のタスク2の回答をコピペしていれて、”IELTSライティングの採点基準に沿って採点してください。また、文法や語彙、あるいは構文ミスなどすべて指摘して、どのように改善すれば6.5のスコアに到達できますか”など入力してフィードバックをもらい学習していました。
AIだけで十分ライティングの学習はできると思います。
また、オンラインの学習サービスを活用してライティングの添削サービスを受けることも一つのやり方です。
別の記事でIELTSライティングに特化したオンラインサービスを紹介しておりますので、気になる方は参考にしてみてください。
IELTSテスト直前にできる対策とテクニック
ここからは私自身が実際に実践した短期間でできるライティング対策とスコア6.5取るためのテクニックをご紹介できればと思います。
タスク1とタスク2の時間配分を考える
結論から言うと、ライティング問題を解くときにタスク2の方に時間をかけるようにしましょう。理由はタスク1よりタスク2の方が配点比重が高いからです。ライティングの制限時間の60分のうち、タスク1に15分、タスク2に45分使うのをお勧めします。解き方としては、先にタスク2を解いてから1を解くというやり方をしてました。また、タスク2の時間配分としては、下記のような使い方をお勧めします。
- 全体の構成と内容を整理:15分
- 文章を書き出す:25分
- 全体の見直し:5分
タスク2で一番重要な部分としては全体の構成と文章の流れです。これができていないと6.5以上取ることは難しいです。また、全体の構成と内容を何となく考えて書き始めると途中で構成を変えたり、文字数が足りなくなると気づいたりして書き直すと時間が足りなくなってしまいます。
したがって、全体の構造と内容は初めに考えることをお勧めします。
テンプレートを覚える
ライティングのタスク1とタスク2の対策として事前にテンプレートを暗記しておくこともテクニックの一つです。実際にテンプレを暗記しておけば時間をかけずに書くことができ制限時間を確保できます。
ただ、回答テンプレートをすべて暗記してそのまま本番で書くことはお勧めしないです。テンプレといっても、模範解答すべてを暗記するのではなく、イントロで書き出す文章や、結論の文章など一部のテンプレートになります。 自分で考えて文章を書くことに応用できなくなるので、一部のテンプレートを用意して使うことは問題ないので是非実践してみてください。
幅広いトピックに関するニュースや記事を読む
様々なニュースや情報を常にインプットしておくことはとても役に立ちます。
IELTSのライティング問題では幅広いテーマから問題が出題されます。例えば、教育、政治、環境、健康、文化といったようなテーマの中から出題されます。事前にテーマごとに知識があり、自分自身の意見を持っていればすぐにアイディアが浮かび作文を書くことができます。なので、日常生活の中で幅広いトピックの情報に触れながら、自分なりの意見を考えてまとめてみることはとても役に立つのでとてもお勧めします。
もともと自分自身はニュースをあまり見なく、自分の意見を持たなかった人ですが、実際に習慣的にニュースを見て意見を持つことをすることで自分の考えをまとめることがスムーズにできるようになりライティングでもスコアを上げることができました。
実際に私が活用していてとても役に立ったものを下記にまとめさせていただきました。
メディア/チャンネル | 特徴 |
---|---|
BBC News | 国際ニュース、環境問題、社会問題、ビジネスなど幅広いテーマをカバー |
CNN | 経済、テクノロジー、観光、旅行といったような幅広いトピックをカバー |
TED | 科学・教育・社会問題など |
すべて英語のメディアになりますが、抵抗がある方は日本語のメディアやニュースサイトでも問題ないです。日本語で内容を理解して自分の意見を英語で書ければ良いです。
メディアやニュースを活用した学習方法
実際にメディアやニュース記事を使った勉強法をご紹介できればと思います。参考にして頂ければと思います。
まとめ
今回は、IELTSライティングで6.5取得するための勉強方法をご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介した勉強法を参考にして頂き是非実践していただけると嬉しいです。
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